マクラーレンホンダは空中分解してしまうのか

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2月のウィンターテスト時からずっと言われていたホンダパワーユニットの信頼性問題の原因がやはりマクラーレン側にあるのではないかとの一報を得て少し思ったことを書いてみようかなと。

 

www.as-web.jp

マクラーレンホンダの問題

2月に行われていたウインターテストの時から2017年仕様ホンダパワーユニットのパワー不足、信頼性問題について一貫してチームからもドライバーからも、はたまた各種メディアからさえも不満と酷評の声が噴出していました。パワー不足に関してはホンダF1責任者の長谷川さんも自分たちの望んでいる数値には届いていないと認めているので事実なのでしょう。が、ウインターテストをまともに消化できなかった原因の信頼性問題についての主因が実はホンダではなくマクラーレン側なのではないかということ。

ウインターテスト時初日に発生したオイルタンク形状の設計ミス、2日目の気筒破損に関しては明らかにホンダ側に責任があった。特にオイルタンク形状の設計ミスに関しては起こってはいけないようなトラブルでありアマチュア的なミスだとアロンソも述べていたが、この設計ミスに関しては本当にアロンソの言う通りで恥ずべきことだと思う。また2日目の気筒破損については初日にオイルタンクのトラブルで走行がほとんど出来なかった直後という最悪のタイミングでの出来事だったので2017年仕様のホンダパワーユニットの信頼性不足に関して大きく取り上げられてしまったが、その後のテスト、開幕戦のオーストラリアを走り終えても同じトラブルが発生してないことからもこれは本当にイレギュラーな事故だったのではないかと思う。

問題はそれ以外に頻発して起こったウインターテストをほとんど走行できなかった主原因であるパワーユニットの電源カットオフ問題だろう。このトラブルについてマクラーレンからもドライバーからもパワーユニットの信頼性について酷評されていてホンダパワーユニットの異常な振動が原因であるされてきた。しかし、今回の記事によると振動の原因はどうやらホンダパワーユニットではなくマクラーレン製のギヤボックスが原因ではないかというもの。

この振動の正体はエンジン、ギヤボックス、トライブシャフトの駆動系とそれにタイヤの振動も含めた共振によって発生していると考えられる。つまり、PU単体で発生していたものではないのだ。さらにポストシフト・オシレーションということは、シフトチェンジ直後に起きていることからも、ギヤボックスの振動が共振の主因になっている可能性が高い。長谷川総責任者も「シフトアップのときが特に大きい」と語っている。

このギヤボックスの振動を緩和するためにホンダ側のマッピングを調整しているとのこと。もともとパワー不足気味なところにこのギヤボックスの振動を緩和するためのベストなマッピングを行っているので余計にパワー不足に陥っている負の連鎖状態なのではないかと少なくとも僕は感じている。実際にパワー不足に関してはホンダ側も認めているところなので事実なのだろうが、これまでずっと信頼性が無いとホンダに責任を押し付けていたが問題の主因が実はマクラーレン側にあったとなると・・。

マクラーレンのチーム力

そもそもとしてマクラーレンはチームとしての力、いわゆるチーム力自体が2流に成り下がってしまっているのではないだろうか。開幕戦であるオーストラリアGPではバンドーン&アロンソ共にパワーユニットに起因しないトラブルがそれぞれに発生している。そして昨年のこの記事でも触れたことだが開幕戦であるオーストラリアGPでも同じような結果が出たので再び触れるが、自称トップチームの癖にピットストップが遅すぎるのではないかという問題。

aksena.hatenablog.com

 

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開幕戦オーストラリアGPでのピットストップのタイム順位が発表されたが、もう本当にタキ氏のいうとおりで、エンジンが遅い遅いと文句ばっかり言っているがエンジン性能なんて関係なしのピットストップではトップ3どころかトップ10にすら入っていないのである。昨年から引き続いてウィリアムズはピットストップが早くて凄いなと思う。実質的なライバルである中堅チームのトロロッソやフォースインディアより上位でそれこそメルセデスやフェラーリ、レッドブルなんかのトップチームをも凌ぐ素早いピットストップをこなしているのだ。資金力や開発リソースの差で大手メーカー系に勝てないところをチーム力でなんとか補おうとしているのがよくわかる。さすが元チャンピオンチームなんだと気概が感じられるチームだ。

対してマクラーレンはどうだろうか。エンジンが遅いエンジンが遅いと壊れたラジオのように繰り返しているが、こうしたデータを見る限り遅いのはエンジンだけではないのではないだろうか。もちろんエンジンの性能が良くないのは事実ではあるだろうがそもそもチーム力自体が2流になってしまったことにマクラーレン自身は気づいていないのであろう。こんなチーム力でエンジンだけをメルセデスにしたところでパワーユニットの力ドライバーの能力で表彰台に上がることはできるかもしれないが、チームとしてチャンピオンには決してなれないのではないだろうか。

そもそもマクラーレンとホンダとの提携はチャンピオンチームになるために結んだ長期提携である。今現在イケイケのメルセデスですらF1に復帰してからチャンピオンチームになるまで何年もかかっているわけで、しかも表彰台にすら1度も登れないシーズン(2011年)もあったくらいだ。それが1年2年、今年を入れると3年目であるが上手くいかなかったくらいで匙を投げてもいいものだろうか。早くトップチームに返り咲きたいマクラーレンの気持ちはよくわかる。しかしマクラーレンとホンダは対等なパートナーである。本来であれば協力していかなければならない両者であるにもかかわらず全ての責任をホンダ側に押し付けている(ように見える)現状はおかしいのではないかと感じる。ましてやこの記事のような明らかにホンダを侮辱したようなことを公式で行うのは一般的にみてもやはり度が過ぎた行為なのではないかと思う。

formula1-data.com

本来であればエンジンサプライヤーのホンダロゴが入るところをメルセデスエンジン時代の画像を切り貼りした画像をtwitterに載せたのです。あろうことか"マクラーレン公式twitter"がです。これはいわゆる煽りととらえられてもしょうがないのかなと。案の定炎上してしまったようですが。

 

ともかく、このままではマクラーレンホンダは空中分解してしまうのではないか。

 

 

続く