2017F1第5戦スペインGPはとても熱いGPだった

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や、いい意味で。凄くいい意味で。

予選はハミルトンが1’19.149でポールポジション、2番手ベッテルが1’19.200と、その差コンマ1秒以下という本当に僅差の争いで熱かったし、アロンソの渾身のラップにも凄く感動した。そして昨日のレースを見てふと、思った。あ、今年のF1面白いぞと。

強いフェラーリが必要

抜群のスタートでトップに立ったベッテルを見たときには、今夜はフェラーリで決まりか?と思ったものの手負いのボッタスを使って上手くベッテルを足止めしハミルトンが猛追、VSC時の奇策でフェラーリを翻弄し最終的にはハミルトンの戦略による逆転勝利という予選から決勝までどちらが勝つかわからない、いわゆるシーソーゲーム状態で非常に楽しいGPだった。ここ数年はこういったトップチーム同士ガチンコの戦いは中々見られなかったので、やはりフェラーリとメルセデスという2チームでガチンコにやりあっているというのが面白いのだと思う。一部ではF1のFはフェラーリのFとも言われているように、強いフェラーリがF1には必要であって、フェラーリが強いF1は面白いのだ。

 

リバティメディアの魅せ方

 それにしても今年のF1が面白いと思う理由はもう1つあって運営組織がリバティメディアに変わってからのF1の魅せ方、盛り上げ方が昨年までのF1とはまるで別物であるということ。

 昨年までのバーニー・エクレストン時代のF1ではありえなかったようなファンサービスの良さが今年のF1では光っているなと感じる。バーニー時代では各サーキットに高い開催料、多額の放映権料に加えファンサービスにおいてもアレはダメ、コレもダメと厳しすぎるくらいの禁止事項が多かったと思う。(素人目線でね)その点リバティメディアは今まであまり活用していなかったSNSを使用して逆に積極的に露出を増やして盛り上げようとしている。TwitterでF1公式や各チームが写真や動画の公開をしてくれるのは非常に助かるし、中々に面白い。

 先日のスペインGPでも今までなら目にするようなことのなかったファンサービスがあった。それはスタート直後にライコネンがボッタスに衝突されてフェルスタッペンと共にリタイアしてしまったときのこと。

www.as-web.jp

カメラマンはよくこんな瞬間をぶち抜いて撮っていたなと、そしてスイッチャーは上手くスイッチしたなと思ったものですが、ライコネンがリタイアしてしまった瞬間に観客として訪れていた全身フェラーリの衣装で固めた少年が泣き出してしまったところが映し出されたのだ。この少年はスペインGPでのもう1人の主役にもなってしまったようでフェラーリの活躍によってレース中にころころと変わる表情を度々カメラマンに抜かれてしまいます。

 ライコネンのリタイア後、孤軍奮闘するベッテルがボッタスをオーバーテイクした時には大喜び😊

そしてライコネンがピットに戻ってきて、「キミの大ファンがいるぞ!」とでも伝えられたのかどうかはわからないけども、この熱烈なティフォシである少年を観客席から探し出し、フェラーリのピット内まで招待してライコネンと笑顔の記念撮影。

ライコネンはその見た目と性格からアイスマンだとかクールだとか言われているけども、オーバーテイク時の慎重さとか、ブロック時の丁寧な動きなどを見ていてもわかるけど凄く優しい性格だと思うんだよね。滅多なことがなければ押し出しなんてしないし抜くときも抜かれる時もきれいなラインで、他のドライバーを尊重してるのがよくわかる。だって走りに出てるもん。悪く言えば貪欲さが足りないのかもしれないけど凄くスマートで紳士的な走りをするドライバーだと思うのよ。普段アイスマンなんて言われているライコネンのこんなにも優しい笑顔をこんな間近で見ることが出来たこの少年は一生忘れられない思い出になると思う。

で、この一部始終を公式Twitterが動画にしてアップしてくれたのだけど、SNSを通じてこの話題が大きく拡散されていったそうだ。話題になったのはこの少年の話だけではなく、この少年を観客席から探し出しフェラーリピットまで招き入れるという今までのF1になかった決断を下したリバティメディアの対応にも大きな称賛が与えられたのだ。

こんなこと今までのF1だったら絶対に見られなかった光景で、ああF1は今ものすごくいい方向に向かって舵を切っているんだなぁと思いました。リバティメディアにはこれからもF1を盛り上げていってほしいなと思う次第です😊